こんにちは、クライアントグループのエンジニア兼、カンファレンス・OSSチームの後藤です。 先日行われたFlutterKaigi 2024に参加してきましたのでその感想などをシェアしていきます!
はじめに
FlutterKaigi 2024は、Flutter開発者を対象とした技術カンファレンスで、2024年11月21(木)~22(金)の2日間に渡って開催されました。 今年は会場規模も大きくなり、最終的には国内外から300名を超える参加者が集まったそうです。
スタディプラスは今年もスポンサーさせていただきました!
振り返り
弊社からはクライアントグループのエンジニア3名と内定者インターン1名、Webアプリケーショングループから1名の計5名が現地参加しました。 以下では各々の印象に残ったセッションや感想などを書いていきます。
後藤
登壇について
私は昨年に引き続いて2回目の参加となりました。今年はありがたいことにプロポーザルが採択されて「気をつけたい!Desktop対応で陥りやすい罠とその対策」というタイトルで登壇させていただきました。
内容としては弊社のFlutter版StudyplusアプリをMobileからWebに対応する際の事例をもとにDesktop対応で気をつけたい点などをお話ししました。セッションを見にきてくださった方、ありがとうございました。
印象に残ったセッション
CustomMultiChildLayoutを使って、あなたの思い描く自由なレイアウトを作ろう!
前夜祭のLTセッションより、CustomMultiChildLayoutについてのお話でした。 正直、初めて聞くWidgetでしたが、ColumnやRowを組み合わせると少し複雑になりそうな場面で便利に使えそうだなと感じました。 さらに、実際のプロダクトにおいてどのような場面で使われているのかや、採用に至った理由なども簡単に説明されていて、検討の参考になる内容でした。 また、スクロール時にパフォーマンスが最適化されるわけではないといった、使用上の注意点を知ることができたのも有益でした。
実際に使うかどうかは別としても、選択肢の1つとして知っておくことは重要だなと感じました。 fortee.jp
感想
このような大舞台での登壇はもちろん、技術系イベントでの登壇自体が初めてだったため、私にとっては一大イベントでした。
特に、クライアントグループのメンバーや技術顧問のちゅーやんさんには、資料作成や発表に関して多大なご協力をいただき、本当に感謝しています。
その他にも、たくさんの方々のご支援や応援があったおかげで、あの場に立つことができました。改めてありがとうございました。
FlutterKaigi全体を通しては、登壇が控えていたこともあり少し落ち着かない気持ちで参加していました。それでも、前夜祭やDay1の懇親会、ブースではたくさんの方々とお話しでき、とても新鮮で楽しい時間を過ごせました!
羽鳥
印象に残ったセッション
Figma Dev Modeで変わる!Flutterの開発体験
エンジニアとデザイナーで意見が食い違うなどの寸劇を通して、Figma Dev Modeの利点を伝えるセッションでした。寸劇がところどころ挿入されていたので、かなり面白く聞くことができました。 デザインの変更差分の確認や、FigmaのRest APIを利用してGitHub ActionsなどのCIで叩く仕組みづくりなどを知れました。
また、CursorというAI搭載のエディタを利用したプロダクト作成方法も興味深かったです。最近Cursorを使い始めたので、プロジェクトのルールを設定できることや、チャットで@の後にファイルを指定してプロンプトできることはとても勉強になりました。
感想
私は普段Flutterを書いておらず、ナンモワカラン状態で参加しましたが、とても楽しめました。Webアプリケーション開発との類似点もいくつか発見できて興味深かったです。 Flutterというフレームワークひとつでモバイル、Web、デスクトップのアプリケーションを開発できるのはとても夢があると思いました。
私は普段Webフロントエンドが好きでキャッチアップするのはもっぱらそれらに偏る傾向がありましたが、今回のFlutterKaigiのように普段書いていないフレームワークのカンファレンスに思い切って飛び込んでみることで、全く知らない世界を見ることができてとても知的好奇心を刺激されました。
また、先輩の後藤さんが登壇している姿を見てかっこいいなと思いました。いつか私もカンファレンス登壇してみたいです。
上原
ネットスーパーがスクリーンリーダーに対応した話 ~あるいはアクセシビリティ向上によるユーザー獲得
アクセシビリティ対応についての知見を知りたくなりセッションを見ました。 アクセシビリティ対応していく上でのスクリーンリーダーをどういう環境で利用しているかなどが詳細に説明されており、今後対応することになる場合どういった観点で対応していけばいいかが分かりよかったです。 対応に当たってアクセシビリティ周りのWidgetの紹介では、どういった用途で利用するのか画像を元に説明されていて非常に分かりやすく対応する際の指針になると思いました。 また、スクリーンリーダーに対応するため、ユーザーインタビューをして実際のユーザーがどういった形でアプリを触っているかを調べ、その情報を元に改善して再度ユーザーインタビューするなどの動きは参考になり、今後アクセシビリティ対応を社内でやっていく際に役立つと思いました。
岸本
マッチングアプリ『Omiai』のFlutterへのリプレイスの挑戦
セッションでは、Flutterでのリプレイスを行う意図やチームメンバーの状況、現状のコードの技術的負債といった背景情報をもとに、開発で陥りやすい課題に対してどのように対処するかという点を知ることができました。 具体的には、「Flutterでの開発を経験したことのあるメンバーが少ない」という状況で「HttpResponseをResultで統一する」「コードスニペットやlintルールで書き方を統一する」というように、課題に対して徹底的に仕組み化することで対処されている点が非常に面白かったです。 またapp,base_ui層などのFlutterを扱う層と、domain,repository,system層などのDartを扱う層とで開発時の意識を分け、Flutterエンジニアなのか、Dartエンジニアなのかを考えながら実装するという点が今後の開発でも役に立つと思いました。
隅山
最近Flutter開発をメインで行っていることもあり、FlutterKaigiで得られたさまざまな知見がとても為になりました。 また、新卒の後藤さんが登壇している姿を見て、自分もさらに頑張らなくてはという刺激を受けました。 他の会社がどのように課題を解決しているかを知れたので、自社での開発に取り入れていきたいと思いました。
自分の中で特に印象に残ったセッションの感想を書きます。
WasmがFlutter on the Webにもたらす変化
Wasmについては漠然とした理解しか持っていませんでしたが、このセッションではそのメリットを丁寧に解説しており、とても参考になりました。 現状では他のライブラリとの互換性も課題としてありますが、Flutter 3.22.0からWasm対応が可能になったことで、今後の情報収集や対応を進めていきたいです。
体験!マクロ時代のFlutterアプリ開発
実際に実装デモを交えた発表で、とても分かりやすい内容でした。 マクロは以前から気になっている機能ですが、多用するのは注意が必要だと感じています。 それでも、安定版がリリースされた際には局所的に導入し、ボイラープレートを削減する方向で検討していきたいです。
おわりに
今年のFlutterKaigiは、会場規模が大きくなって2日間開催になるなど、昨年にも増して非常に充実したイベントでした。多くの刺激を受けることができ、本当に有意義な時間を過ごせました。
最後になりましたが、この素晴らしいイベントを運営してくださった皆様、本当にありがとうございました!来年もぜひ参加したいです!以上参加レポートでした!