こんにちは!今回は、DroidKaigi 2025に参加してきたので、その感想や学びをシェアします! 今年もさまざまな発表や交流があり、とても刺激的な時間を過ごせました。

はじめに
DroidKaigiは国内最大級のAndroidカンファレンスです。最新のAndroid技術や開発に関する知見を共有できる場として、多くのエンジニアが集まります。
スタディプラスはサポータープランとしてスポンサーをさせていただきました。去年に続いての参加でしたが、今年はさらに多くの参加者が集まっていて、大いに盛り上がりを感じました。
感想
弊社からはクライアントグループのエンジニア3名が参加しました。ここからは、それぞれの感想や学びを共有していきます。
後藤
普段はFlutterオンリーで開発しているため、Android Studio関連の話やAI、組織体制、テストといった言語やフレームワークを問わず共通するテーマを中心に聴きました。
印象に残ったセッション「Performance for Conversion! 分散トレーシングでボトルネックを特定せよ」
弊社でも最近Firebase Performanceを導入していて、カスタムトレースを仕込んで計測をしています。
ただ、どんな指標をどのように送るようにすればボトルネックを特定しやすいかを、限られた仕組みの中で考えるのに苦労していました。
他に良い方法はないか模索していたところだったので、OpenTelemetryを使った分散トレーシングの事例は非常に参考になりました。
「確かにFirebase Performanceではトレースごとの関連性が見えにくく、根本的な原因特定が難しい…」と感じていたので、分散トレーシングというアプローチは今後ぜひ検討したいです。
印象に残ったセッション「Flutterからネイティブへの挑戦と学び - 評価1.6から4.0への道のり」
アプリ開発における技術的な改善だけでなく、開発組織の体制やチームビルディングの重要性が具体的に語られていたのがとても印象的でした。特に紹介されていたGoogle Software Engineeringのフィードバックループの取り組みは強く共感しました。
自分の作業進捗や、うまくいかないことを小まめにアウトプットすることで、
- 情報共有がスムーズになる
- 困っていることに対して助けが得られる
- 結果的にチーム全体のスピードが上がる
という効果があると聞き、思い当たるところもあってとても納得しました。日々の業務の中でも、取り入れられるところは意識的に実践していきたいです。
その他
また、発表を聞くだけでなく、スポンサーブースを回ったり、懇親会でさまざまな方と交流できたのも良い経験になりました。(お寿司美味しかった🍣)来年もぜひ参加したいです!

隅山
直近はFlutter開発を中心に取り組んでいましたが、Android開発に携わる機会も増えたため、情報収集を目的にDroidKaigiへ参加しました。
今年は例年に比べてAIエージェント関連の発表の多さが印象的でした。
オフラインでの参加はやはり熱量が高く、他社の事例を交えたセッションを聞くことで、自身の開発モチベーションも一層高まりました。
以下で印象に残ったセッションの感想を書いていきます。
印象に残ったセッション「KotlinでのAI活用による開発」
JunieというKotlin/IntelliJ環境で動作するAIエージェントが紹介され、計画立案から実装・検証までを自動化できる点が印象的でした。
詳細な指示を与えることで精度や速度が上がる一方、粗い指示だと自己修正が繰り返されるといった特徴も面白い発見でした。
また、複数のLLMを切り替えて使えるOpenRouterや、Kotlin特化のエージェント構築フレームワークKoogなど、実運用を見据えた技術群が多く紹介されていました。それらが実際にどう利用できるかを調べてみようと思いました。
印象に残ったセッション「Android開発者のためのGen AI」
このセッションでは、オンデバイスAIとクラウドAIという実装方法の選択肢が整理されており、自分のプロダクトにどう適用できるかを具体的にイメージできました。
特に、Gemini Nanoが端末内で軽量かつ高精度に動作する点や、AI Coreがモデルの管理を担う仕組みは非常に実践的だと感じました。
さらに、General APIやPrompting APIなど複数のAPIが提示され、ユースケースごとに使い分けが可能になる展望も見えました。
今後のAndroidアプリ開発におけるAI導入の方向性を考える上で、大きなヒントとなるセッションでした。
岸本
普段はFlutterで開発をしており、DroidKaigiは初参加でした。クロスプラットフォームの技術選定やAIを用いた開発など、今後の開発に活かせそうなトピックも多くあり、非常に学びの多いカンファレンスでした。
以下で特に印象に残ったセッションについて感想をまとめていきます。
印象に残ったセッション「Compose Multiplatform "本番導入"の設計指針」
このセッションでは、Compose Multiplatformを用いて複数プラットフォームにまたがる実装をする際の考え方や実際のケーススタディについて学ぶことができました。
共有できるロジックやUIは各プラットフォームで共有して、共有できない部分は要件定義の段階で明確化しておくという点はFlutter開発でも活かせる点だと思いました。
ケーススタディでは、技術選定において重視すべき点について学ぶことができました。当時の開発環境やチームの状況、また実現したい体験など複数の要因が加味されていることがわかりました。
印象に残ったセッション「Gemini エージェントで Android Studio 開発を高速化」
このセッションでは、GeminiエージェントやFigma MCPをUI作成やテストを実装する手法について学ぶことができました。
Figma MCPではGeminiエージェントとFigmaを繋いで効率的に開発する方法を知ることができました。
また、テストに関してはJourneyを使って自然言語でステップバイステップのテストができることを知りました。自然言語でアプリの最低限の機能を担保するテストが書けることは非常に魅力的であると感じました。
おわりに
今年のDroidKaigiも多くの学びと出会いがあり、とても有意義なイベントとなりました。
ご一緒させていただいたみなさま、ありがとうございました!来年もまた参加できるのを楽しみにしています。
