こんにちは。サーバーサイドエンジニアの金澤です。
コロナウィルスがいまだに猛威を振るっていますが、みなさんはご無事に過ごされているでしょうか。
この奇禍によってリモートワークを余儀なくされている方も多いかと思います。
弊社も例外ではなく、現在はほぼ全ての社員がフルリモートで勤務しています。
以前からリモートワークの導入を進めていたとはいえ、実際に顔を合わせるタイミングがあるのと、それが無いのとでは全く違う働き方が必要なのだなと実感させられています。
事態が収束したら体制がどうなるかというのはまだ未定ですが、我々がどうやってこの状況に対応しているかというお話をさせていただきます。
仕事の進め方
弊チームは一週間単位のスプリントで開発を進めており、スプリントレビュー、レトロスペクティブ、そして次週のプランニングを毎週行なっています。
フルリモートという性質上どうしても顔を合わせる機会は減ってしまいます。ビデオチャットを繋ぎっぱなしにするというような選択肢もありますが、生活音の問題や煩わしく感じる人もいると思うのでそういう方針にはなりませんでした。
週に各一度のミーティングの質を高めてしっかりタスクを管理しさえすれば、あとはslackやGitHub上の非同期コミュニケーションだけで仕事が回るような状態を目指しています。
逆に言うと、それらの質が低いと一週間何をしているのかよくわからないという状態になりかねません。
正直なところ当初は生産性がかなり落ちていたと思いますが、いくつかのツールを導入し、いままでのツールも使い方を多少変えるなどしてなんとか以前と同じぐらいには働ける状態になったと思います。
今回導入したもの
ビデオチャット
当初はgoogle hangoutsを利用していましたが今はzoomを利用しています。 通話可能時間や品質に満足できるなら何を使ってもいいと思います。
しかし脆弱性や安全性に多くの指摘があるので、動向を注視しなければいけないですね。
parabol
レトロスペクティブ用のツールです。
対面で振り返りをしていた時は付箋を使ってその場で書いていたので、その流れでリモートでも通話中にその場でみんなが数分沈黙するという時間がありました。
parabolに前もって書いておいてもらう運用は以下のような利点があると思います。
- 前もって書いているのでミーティングの時間が短縮できる
- 自分以外には見えないので同調圧力がかかることもない(文書共有サービスだとこれができない、やりにくい)
- 思いついたときに書いておけるので、対面のその時に思い出せず書き忘れる、ということがなくなる
- 時間的制約がないので内容や伝え方など吟味できる
- 無料
チームでレトロスペクティブを導入している方はぜひ一度触ってみていただきたいです。
hatjitsu
スプリントプランニングの時に利用しています。
オンラインのプランニングポーカーツールは巷に溢れていますが、これが一番必要最小限の機能で使いやすかったです。
プランニングポーカーのためだけにユーザー作ってログインしたいですか?
これ以外にもいいツールはあるかもしれませんが、今我々に必要な機能は全て揃っていて使いやすくて気に入っています。
以前から使っているもの
GitHub
slack
これらに関しては説明不要だと思います。 無いと仕事ができません。
monday.com
タスク管理はmonday.comを利用しています。
slackとの連携がしやすいなど機能的にも満足していますが、個人的に一番優れていると感じるのは「エンジニアがちゃんと使う率の高さ」と「非エンジニアの使ってくれる率の高さ」です。
デザインやUIがとっつきやすいのでみんなが使ってくれるため、結果として多重管理になりにくいという長所は、軽視されがちですがかなり重要だと思います。
今まで使ってきたタスク管理ツールの中で一番満足度が高いです。
詳細については以前の記事をぜひご覧ください。
プロダクトバックログへの追加は各自が必要なものを必要な時に追加し、スプリントに取り込むときに見積もりをする、必要であれば妥当な大きさの複数バックログに分解するという運用です。
ルールなど
前述のように、ビデオチャットに常に参加して監視するようなルールはありません。
呼びかけに応えるのが遅れてもペナルティなどありません。
必ずしもすぐに返事が来ないことを前提として仕事を進める癖をつければ通常それで困ることは無いと思います。
障害対応など緊急時には別ですが、それはリモート導入前にも家から各自が連携して対応していたので特に変わりがありません。
終わりに
最近あの絶景オフィスが話題になったDHHですが、少し前にこういう発言をしています。
Work From Home is crucial step to take for all companies that are able. But let's not pretend that anyone can put in 100% during these times. If you expect everyone to still hit every deadline, nail every commitment, you're delusional, and you need to stop.
— DHH (@dhh) 2020年3月16日
リモートが合う人もいるし合わない人もいる、合う職種も合わない職種もある、体調を崩した、チャットが苦手、家族子供ペットなどなど様々な条件で生産性が上下することは当たり前です。
リモートは生産性が高いとか低いとか主語の大きすぎる議論はせず、自分たちの仕事のやり方を現実に合わせて改善していくことだけを考えていきたいですね。
オリンピックの延期も決まり、まだまだ事態が収まる気配はありません。
皆さん体調に気をつけて、この苦難を乗り切りましょう。