こんにちは、サーバーサイドチームの山下です。 今回は昨年末にチームで実施した開発プロセスの振り返り会についてお話します。
背景
これまでの開発
私が所属しているサーバーサイドチームは、学習記録システムや特集記事配信システムなど、複数のシステムを扱っています。新規機能開発や改修があるとプロジェクトが発足し、各メンバーがアサインされ他チームと連携しながら開発を進める形式がメインです。
そのため、私が入社した時のチームは各々作業を進める雰囲気が強く、どうしても特定のシステムや機能開発が属人化してしまったり、他のメンバーが困っていることに気付けないということがありました。
そんな中、CSM(認定スクラムマスター)の資格を取得したエンジニアが中心となり2019年の夏頃からスクラムでの開発にチャレンジしていました。
なぜ振り返りをしたのか
2019年末のタイミングでこれまでスクラムイベントなど主導してくれていたスクラムマスターがチームを離れることになり、またその他のメンバーも数名入れ替ることになりました。
もともとスクラム自体も「試しにやってみよう!」という形で始まったので、やってみてどうだったか・今後どうしていくかをチームとして認識を合わせる良い機会だと思い、振り返りの場を設けることにしました。
準備
せっかくやるなら今後の開発に活かせるよう、有意義な会にしたく以下の準備や環境作りをしました。
- 事前にアジェンダ・タイムボックスを決めシミュレーションしておく
- 振り返り中はPCを開かせないようにする
1については当たり前のことかもしれませんが、どうすれば時間内で目的を達成できるか事前にスクラムマスターと一緒に考え、振り返り方法やタイムボックスを決めました。 普段のレトロスペクティブでやっていたKPTではおそらく時間オーバーしたり、まとまらなかったりしていたと思うので、シミュレーションはやっておいて正解でした。
また、2についてはPCを開くとどうしてもslackや他のタスクが気になってしまうので、テーブルは除けて椅子とホワイトボードのみの場にしました。これも議論に集中できて良かったと思います。
振り返りの流れ
全員でまとまった時間をとるのが難しかったため、二部制にしました。
- [第一部] スクラムやってみてどうだった会
- [第二部] 今後どうしましょうか会
[第一部] スクラムやってみてどうだった会
この会の目的は「今後の開発プロセスをどうするか決めるために、これまでのプロセスを振り返る」としました。 スクラムイベント毎にGood(良かったこと・続けたいこと)とMotto(改善したいこと・不満)を付箋に書き、各々その理由を共有していきました。
[第二部] 今後どうしましょうか会
第二部では、第一部の内容を踏まえ今後のプロセスをどうしていくか話し合います。 まずは第一部でGoodになっていることは今後も続けていくことをチームとして合意し、Mottoになっていることをどう改善していくかを決めました。 全てのMottoについて検討すると時間がかかりすぎるのでドット投票で絞って改善案をだしていきました。 以下のような流れです。
- Good/Mottoを思い出す
- ドット投票で解決したいMottoを決める
- 解決案を出す
- 解決案の中から試して見るものを決める
やってみての感想
通常のレトロスペクティブではどうしても普段の作業についての振り返りがメインとなり、スクラムイベント自体を振り返る機会がなかなかありませんでした。
各メンバーが普段の開発プロセスに対してどんな期待や不満があるのか、どうしたら改善できるかを話し合えたのはとても良かったと思います。 また、事前にシミュレーションなどしていたため当日はスムーズに進めることができ、改めて準備や場作りは大切だと感じました。
まとめ
今回は私達のチームで行った開発プロセスの振り返りについてお話しました。
皆さんのチームでもメンバーの入れ替わりなどチーム状況が変わったり、ちょっとマンネリ化してきたなと感じたら、普段の作業プロセス自体を振り返ってみるのものよいかもしれません。